デッサン・ド・ムジィーク / 浮遊する岩松

Dessin de musique | Floating Islands.

英国出身の画家、ロジャー・ディーン氏 | Roger Dean をご存知だろうか?
数年前、話題となった超大作映画「 指輪物語 | The Lord of the Rings 」ご覧になられた方は、ホビット族住む横穴式住居ご記憶あるだろう。

実は、氏デザイン建築意匠を参考にしたモノ(下図左)なのだ、他にも宮崎 駿監督作品「 天空のラピュタ 」で、浮遊する「 島 」コンセプト・イメージも同様である。

近年では、最先端映像駆使したジェームズ・キャメロン監督「 アバター| Avatar 」も、プログレッシブ・ロックバンド「 イエス 」アルバムデザインから、インスパイアー受け製作した旨聞き及ぶのだが、ジャケットなどへ描かれるロゴタイプやイラストレーション、デザイン担当していたのが冒頭画家なのだ。

その`YES`、当初「 強力なヴォーカルとインストゥルメンタルの融合 」求め結成された、だが音源のみならず幻想的イラストレーションへ惹かれ、アルバム購入したファン(当方然り)も、少なからずいらしたのではないだろうか?

  rd_01.jpg rd_03a.jpg rd_71fragile.jpg
     ©Roger Dean.     ©20th C'y Fox.      Fragile'71


さて、昨年正月モチーフは「 富士・鷹・茄子 」だった、次は「 注1/松・竹・梅 」と安易に決め込み初春イメージ模索中、閃きと共に『 岩松 』描かれるジャケット記憶甦り、玄人筋からも絶大な支持受けた'71年イエス4作目、「 こわれもの| Fragile 」を数十年ぶりで引っ張り出す。(上図右)

イエスは前作(3rd)からギター担当を、ロック定番フレーズは弾かず、且つノンジャンルで多彩なテクニシャン、そして独特のプレイスタイルと優れた作曲能力併せ持ち、ロック・ミュージシャン演奏では殆んど見かけないものの、ジャズシーンにおいては最も人気高いギターのひとつ、ギブソン社ホローボディ`ES-175`抱えるギタリスト、スティーブ・ハウ氏へとチェンジしていた。

加えてこの4作目から、キーボード奏者もマルチ・キーボード駆使するリック・ウェイクマン氏へ変更、彼は西洋古典音楽のアカデミックな教育理論から、注2/対位法などを採り入れ、20分越える様な大作でも観客飽きさせない、プログレ・バンドとしての編曲及び演奏能力スキルアップへ貢献していく、そして更に!アートワークや舞台意匠デザイナーに、ロジャー・ディーン氏を初めて起用したのである。

また'71北米大陸`Fragile Tour`後、ボトムアップした求音性の違いからドラムスも入れ替わる事になり、一時プラスティック・オノ・バンドなどでセッション活動中だった、アラン・ホワイト氏が参加。

その様な表現領域を拡大し、円熟期迎えつつあるアルバムだ。ところが、脳内イメージ残存する「 岩松 」イラスト、記憶違いなのか見当たらない、他アルバムかとチェックするも同様である為、ネット内調べたものの該当画像は行方不明。

初春のイメージ固めは無為に終わるのだろうか?しかしながら、更に方向違えつつ検索進めれば・・・・・想い描いた画像の所在判明、「 Flights of Icarus 」称するタイトル画で、出版物表紙飾るイラストレーションだった。(下記スケッチ参照)

イエス=ロジャー・ディーン氏と思い込んでしまう程、「 こわれもの 」以降作画携わり、「 危機 」「 イエスソングス 」「 海洋地形学の物語 」「 リレイヤー 」など御担当されていた為、当方所蔵する洋書画集`Paper Tiger`表紙を、イエスアルバムとして混同し、心象風景へ刻み込んでしまったのかも知れない。


                  `Floating Islands`
    floating_island001sm.jpg
                       YES
                 ・Jon Anderson(vo)
                 ・Chris Squire(b/vo)
                 ・Steve Howe(g/vo)
                 ・Rick Wakeman(key)
                 ・Alan White(ds)

ロジャー・ディーン氏 | Roger Dean.
1944年英国ケント州アシュフォード市生まれ、画家&アート・デザイナー。少年時代は、父親の軍関係業務でキプロスや香港など転々とした、帰国後'65年ロンドン王立芸術大学卒業、工業デザイナーとして働き始める。

「 こわれもの 」ジャケット・デザイン以降、商業的に成功したイエス・アルバム多くを手掛けただけではなく、ユーライアヒープやジェントルジャイアント、最近ではヴァージンレコード・ロゴタイプや、レーベルデザイン等も手掛けている。

透明で幻想的、且つ色使いや描法に東洋絵画の要素感じさせる画風は、イエスの追求するプログレッシブでクリアな音楽性を喚起し、メンバー達もそれを高く評価していたようである。また、'70年代前半は舞台装置デザインにも携わっており、その為ツアーへ帯同する事多かった。



注1/ 三種類共寒さに耐える処から、「 歳寒三友 」称される画題モチーフ。
冬期、松・竹は常緑保つため不老長寿へと繋がり、梅は開花期迎えるので縁起担がれ、吉祥の象徴として慶事へ使われるようになった。尚、上下関係などはなく呼称順から、一般的には松を「 上 」とするケースも多い。

注2/ 新古典音楽理論の一つであり、複数旋律を其々独立性保ちつつ、互いに調和させ重ね合わせる技法。バロック期活躍したJ.Sバッハ楽曲(フーガやカノン)などは、その集大成といっても良い。

17:13 : デッサン・ド・ムジィークトラックバック(0)  コメント(0)

デッサン・ド・ムジィーク / 地味な蒼い椅子

Dessin de musique | Modest blue chair.

過去、敬意と共にハードバップ・ギタリスト愛聴して来た、しかし好みミュージシャン達の在世僅少、大変惜しい事ながら己が馬齢重ねた由もあるだろう。

だがバップ系ジャズギタリスト名伯楽、ジム・ホール氏は昨年12月に傘寿(80歳)をお迎えになり、今だ現役!意気軒昂でもある。
そして現在のベターハーフは、サドウスキー| Sadowsky 製アーチスト・モデル愛用中、しかも氏意向不断に盛り込んだオリジナル製品が、同社よりシィグネイチャ・モデルとして販売されているから、ギターファンには嬉しい限りかも知れない?


2004年夏、米国メリーランド州トーソン市大学構内で開催された「 第1回ギター・コングレス(会議)」、その会場内において、ロジャー・サドウスキー&ジム・ホール両氏のコラボ作品(上記モデル)手にした、遅咲きで渋く地味だが、且つ現在脂の乗り切った私好み!フィラデルフィア出身バップ系ジャズギタリストが居る。

当日彼は、バックステージから会場内舞台へ向う際、不用意にも所有楽器ブリッジ周辺をぶつけてしまい、代役捜す必要へ迫られたのだ。・・・・・で、コングレス参加楽器メーカー視察していた処、或るブースへ陳列された、美しいメイプルウッド仕上(楓)のアーチトップギターへ惹き寄せられ、立ち停まる。

早速、ブース主サドウスキー氏へ頼み込み試奏させて貰ったのだが、直ぐにソノ魅力へ取り憑かれ、『 This is the Guitar !| 求めているモノは此れだ!』と、思わず自分へ云い聴かせたのだった・・・・・・。

      jbruno1st_smb.jpg       jbruno_maplewood_smb.jpg
       Sleight of Hand'92        Maplewood Avenue'07

彼とは、ギター弾き始めが7歳頃と云うジミー・ブルーノ氏。幼少時回想しつつ述べている、『 子供にとっては分厚く大きく過分で、ギブソンES-150モドキ?を与えられた、ホントはロックギター弾きたかったんだけどね・・・・』
その後、成育過程ではフィリー市内ローカル・クラブやカフェ等を学び舎に、日夜ギグ参加多数こなしつつ練磨へ努めた結果、19歳頃にはプロ志望も叶い、バディ・リッチバンドへ加入し、全米ツアーへ旅発つまでになっている。

また一時期ロサンジェルスへ居住し、フランク・シナトラ氏のバンド一員として随行しつつ、多くのスタジオ録音やラスベガス舞台へ参加、その間大御所からショーマン・シップを少なからず学び、「 貴重な何か?」得られたのかも知れない。

そして、独学での切磋琢磨然りなんだが、晩成するまでの期間アイドル対象と云うだけではなく、教育係を担当するバップ系教授達も、多彩な顔ぶれで介在していたようである!?

ジョニィ・スミスやジョー・パスであり、ケニィ・バレルやタル・ファロウ、バーニィ・ケッセルやジミー・レイニー各氏へ、感覚的近似値持ちながら師事し、同時にプレバップ期大御所達、エディ・ラングやチャーリー・クリスチャン、ジャンゴ・ラインハルト各氏に憧憬と賞賛しつつも、勤励忘れなかった。

とは云え、熟成まで今暫らく雌伏期間要し、コンコード・レーベルと契約後の39歳にして、アルバムを初リリース(上図左)。その後、デビュー以降在籍していた契約を'04年は更新せず、ギタリストへ特化する`Mel Bay Records`に移籍、新たな方向性追求する最新CDも(上図右:ドラムレス)発売、現在へ至る。

下記はステージ演奏中ブルーノ氏を、試みに多面展開させワンシーンで描いたエスキース、タイトル`地味な蒼い椅子 | Modest blue chair`。



 jbruno_modestbluechair02smb.jpg
              Jazz guitarist :Jimmy Bruno / Mr.
                 Enlarge size :click here.


さて、ジミー・ブルーノ氏が現在愛用するサドウスキー氏とのコラボレーション、アーチスト・モデルについて多少述べておきたい。

冒頭述べたコングレス会場内遭遇した機種は、過去ジム・ホール氏が使用していた、D'Aquist | ダキスト社ジャズライン延長線上なのだろうか?その面影色濃く残す作品に感じられる。また、演奏当時者体型や嗜好及び意向などへ、配慮したモデルであるのも当然だった。(下図右)

したがって、第一印象と爪弾いた感触以外は修正余地も在った様で、専用モデル製作時は数種プロトタイプ試作の上、小柄なブルーノ氏体型へのフィット感や、嗜好するデザイン・イメージ確認しつつ進行させ、最終的には全体をよりコンパクトで軽量且つ抱え易く、フレット幅も弾き指サイズ考慮し狭めに仕上げたモデルが、採用されたのである。

そしてフレット・ポジションには、趣向凝らしキャッツアイ形状の真珠装飾が象嵌されており、奥ゆかしさの中にも高品質なクォリティ醸し出している。(下図左)

ゲージセットは父親が持っていたと云う、ラベラ社| LaBella strings 製品を現在も継続して使っており、1st弦から`013-017-025-032-042-052`張弦お好みのようだ。また、アンプ・スピーカー類は`raezer's edge`や`Kotch`製品を常備使い分け、時折だがFENDER`twin`や`Dirty`なども帯同させている。

因みに、比較対象大変おこがましい旨承知の上で、(恥を偲び)当方ゲージ申し上げさせて頂ければ、普段の1st弦は`010`から、ケースによって`008`を張弦するのだが、求音違いやチョーキング指力関係するのかも知れない・・・・・?


            Sadowsky Guitars | Artist model.

       sad_jbrunosm.jpg         sad_jhallsmb.jpg
      Jimmy Bruno model.          Jim Hall model.


本名 :ジェイムズ・マイケル・ブルーノ氏 | James Michael Bruno.
プロのジャズ・ギタリスト父とジャズ・シンガーの母と云う、音楽環境へ恵まれる家庭内、1953年ペンシルバニア州フィラデルフィア市生まれの57歳、伊系米国人ジャズ・ギタリスト、愛称`Jimmy`、因みに兄はドラムス担当。

またインターネット内へ、JBGI | ジミー・ブルーノ・ギターインスティチュート開営するだけではなく、地元フィラデルフィア芸術大学において、ジャズギター科講座を併せ持つ学識肌でもある・・・・・・・。とは云え両腕には、数種刺青 | Tattoo が見え隠れし、真意不明なんだが左腕へ漢字「 平 」を彫りこんでいる。



※ 楽器掲載写真はカタログより引用させて頂いた、また製品縮尺率は正確ではなく概略比較とする。

20:08 : デッサン・ド・ムジィークトラックバック(0)  コメント(2)

冬草繁茂は大寒証し

The season of Winter grasses.







      w_grass01sm.jpg
                  冬草繁生 / 20110123




      






      

      w_grass02sma.jpg
               冬草萌えに寒梅蕾む / 20110123









20:16 : 写  真トラックバック(0)  コメント(0)