デッサン・ド・ムジィーク / リフレインは雨後の筍から

Dessin de musique | Riff' from pop up like mushrooms.

『 雨後の筍 』、降雨後筍が次々芽吹く事から、或る時期一斉に同種若しくは類似した現象続出する様子云うのだが、昨今雨後・・・・如く隣国音楽関係者が大挙来日し、我が国の老若男女問わず人気博しているようだ。
過去遡れば近似体験在った様に思う、その昔英国音楽シーンから世界を席巻した或る時代思い起こさせ、其のキャッチ・コピーは「 リバプール・サウンズ 」称した。

'63年当時英国ポップス界俯瞰すると、シャドウズ従えたソロ歌手クリフ・リチャード氏全盛時に、リバプール市周辺地域から突出して来た多くのヴォーカルグループ、各々個性在るもののマッシュルーム・カットにモッズルック、エレキギター抱えながら歌う労働者階級の若者達を、注1/リバプール・サウンズ及びマージー・ビート称したが、近年の隣国ポップス界同様、概ね近似するブーム・サウンドだったと云えるのかも知れない。

とは云え観察的に詳細窺うならば、各々相違など見出す事容易でもあった。或る時の事だ、友人宅訪問時彼の奥方(英国人)と談義中、当時英国音楽シーン述懐から意外な展開を聞き及び、「 井ノ蛙大海知ラズ 」へ気付かされると同時に、海外情報への距離感意識しなかった事、多いに反省した時がある。

少年期私は、ビートルズがミュージック・シーンの中心的存在であり、当然憧憬もしつつ一挙手一投足へ夢中だった。だが当時シティ在住の英国婦人曰く、『 4人組はリバプール訛りも強く洗練度未足から、多少垢抜けない地方出身バンドとして捉えられており、後発ながら都会的な悪ガキ風R.ストーンズの方へ傾倒する者断然多く、注2/コックニィ達の人気さらっていた 』と、宣まうのだ!

因果推察すれば、我が国のAM放送DJ氏達(マスコミ)は、大英帝国発ヴォーカルグループを一様にリバプール・サウンズと捉え発信しており、残念ながら感性発展途上少年では彼等差異見分けられず、'60年代後半『 ギターリフ 』バンド登場して来た際、両者の決定的相違理解する事になる。

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      Meet the Beatles'64         The Rolling Stones'64

'50年代米国においてスウィング・ジャズ(大人)へ対抗するかの様に、カウンター・カルチャ(若者文化)としてR&Rollが芽生え始めていた頃、英国では注3/スキッフル称されるバンドブームが隆盛しつつ、その発展形態からエレキブームと共に、リバプール市周辺域より世界巻き込むムーブメントになったのだが、中には注4/黒人音楽ルーツとするグループ、ヤードバーズやキンクス及びアニマルズ等、ギター・リフ得意とするバンドも数多く誕生しており、ローリング・ストーンズは其の筆頭でもあった。

リフ|Riff`とはリフレイン(繰返し)の事で、シンプル且つ覚え易く一度聴けば忘れ難い様なメロディ代替となるギターフレーズ。イントロなどにリフを織り込みつつシャウトするヴォーカル組合わせる曲創りが特徴的、ソノ斬新な響きは流行敏感派の当時若者感性を捉え、ニュージャンル誕生する気配感じさせていたのである。

一方ビートルズは根本的に作曲法が相違し、意外性を感じさせる和音(chord)進行採り入れていたとは云え、コード重視したメロディ・ライン創作する楽曲だった。しかしながら此の手法も時代切り拓く役割終えると、'60年代中期以降旬な時期薄れ斬新さ感じられなくなり、ビートルズを除き淘汰されるブーム・バンド少なくなかった。

そして、'60年代後期「 ギブソン + マーシャルアンプ 」携え登場して来る、ブルースロックやアートロック、或いはハードロックやへビーロックに「 リフ 」は受け継がれつつ、ロック夜明けを迎え大観衆集める'70年代野外コンサートで、ロック・ビジネスが成功収める準備整ってゆく。

情報として、当時アルバム(LP)薀蓄など多少述べておけば、上記左側画像「 ビートルズ日本盤紙ジャケット 」御所蔵されている方在れば、保存状況等ヴィンテージ度左右するが、現時点のマニアックなオークション値、約40万円前後と云う高額な落札価格存在する旨、ご存知であろうか?

また、右側R.ストーンズも当時日本盤なんだが、米英国盤との表紙比較すると、ポートレイト背景は無地且つグループ名表記せずにリリースされており、個人的見解お許し頂いた上で推察すれば、都会育ち感性を発揮したのか?先行する地方出身4人組への対立意識から、敢えてシンプル・デザイン採用したのかも知れない・・・・・。

             `Riff' from pop up like mushrooms`
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                   The Rolling Stones.
               Vocal :Sir Michael Phillip Jagger.
              Guitar :Louis Brian Hopkin Jones.
              Guitar :Keith Richards.
               Bass :William George Wyman.
              Drums :Charles Robert Watts/Mr,
                  Enlarge size :Click here.


注1/ Liverpool sound :我が国独自呼称で音楽ジャンル表す用語。英国においては、リバプール市内流れるマージー河流域表すマージー・ビート|Merseybeat、また英国全土のヴォーカルグループ指す場合は、ビート・ミュージック|Beat Musicなどと称された。

注2/ Cockney :クィーンズ・イングリッシュに対して、ロンドン市内の労働者階級で話される言語を云い、生粋コックニィ(≒江戸っ子!?)とは、セント・メリル・ボゥ教会の鐘音が聞こえる範囲内で生まれた人々を指す。(St.Mary-le-BowBells)

注3/ Skiffle :あらゆる音楽ジャンル影響を受けつつ、手造りの即席楽器(洗濯板・鋸・水差し等)を使い、20世紀初頭米国で生まれた音楽だが、'50年代には英国でブームとなり、後年沸き起こるバンド・ブームの大きなキッカケを作った。

注4/ アメリカ大陸放浪中、『 Crossroad(十字路)で悪魔に魂を売渡し、引換えに天賦の才入手した 』と云う伝説持主、ロバート・ジョンソン氏|Robert Johnson、また代表曲`Boom Boom`で演奏スタイル確立し、キング・オブ・ブギィとして親しまれていたジョン・リー・フッカー氏|John Lee Hooker、其のほかにもマディ・ウォーターズ氏|Muddy Waters や、T.ボーン・ウォーカー氏|T-Bone Walker 等々。


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